「プロデューサーズ」


やっとみました、「プロデューサーズ」。DVDで借りてみたのだが、元のメル・ブルックス監督作品もLDを知り合いに借りて見たから、この作品は借りてばかりだ。(オリジナル映画は、長らく劇場公開されず、日本ではLDの吹替え版が最初にでた)



まあ、とにかくなつかしいメル・ブルックス調である。ブロードウェイ・ミュージカルのために新曲を作詞作曲したらしいから、メル・ブルックスも元気だ。さすがに映画のラストで、「出て行け!」と叫ぶ姿には、力がないが。でも、一時期、この方にはずいぶんお世話になったひとりとして、ブロードウェイ・ミュージカルのヒットとこの映画は素直によろこびたい。

相変わらずの差別ギャグお下劣ギャグ満載である。マシュー・ブロデリックは、ジーン・ワイルダーよりおかしさはないが、小心者の会計士役という設定なら、こちらの方が適役なのかもしれない。ジーン・ワイルダーでは、どこからみても変人になってしまう。そこがスキだったのだけど。

ユマ・サーマンは頑張っているが、見るからに頭の軽そうなお色気女は、ちょっと無理があるのでは。オリジナル版ではちょい役だった「図書館で見つけてきたんだ、信じられるか?」の秘書は、ホントに頭が軽そうだった。でも、今回見ていて、「ブレージング・サドル」でマデリン・カーンがやった酒場女なら出来るかなあ。ディートリッヒ風にけだるげに歌ってドイツ兵を慰める役ね。

ヒットラー総統の春」は、この映画を思い出すとすぐに頭に響く名曲で、なつかしの「ハーケンクロイツ廻り」もうれしいかぎり。舞台でもやったんだろうね。鏡を使って。でも、この「最低のミュージカル」部分はオリジナル映画のほうが面白かった。ヒットラー役者のハイル!の格好が忘れられない。ヒットラーがこれほど馬鹿にされた作品はないだろうなあ、と当時思っていた。