2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「本格ミステリ冬の時代」はあったのだ(3)

しばらく間があいてしまった。というより、もうこのネタに飽きてきた。(笑) でも、前回の続きを途中まで書いたので、そこまで、とりあえず、アップしておこう。 自分へのメモ程度の内容である。まさに「独り言」。

暴いておやりよ、ブラヴァッキー

『ビッグ・ボウの殺人』を読んで気になったことがあった。被害者の社会運動家の死体のそばに、ブラヴァッキー夫人の著書があるのだ。 ブラヴァッキー夫人って、神智学協会の人じゃなかったけ?で、ちょっとグーグル検索すると、出てきた。http://www7.ocn.ne…

『バベルの謎』長谷川三千子

バベルの謎―ヤハウィストの冒険 (中公文庫)作者: 長谷川三千子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2007/04/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (11件) を見る一ヶ月くらいかけて、少しづつ読んでいた。 傑作である。

最近のトラック・バック

「刑事・ハードボイルドを攻める」ってのが「最近のトラック・バック」となった。 リンクされたページが「ダイム・ノヴェル」や「ピンカートン探偵社」について書いたページなのだが、これでどうやって「刑事・ハードボイルドを攻める」のだろう? だいたい…

『先生はえらい』内田樹

先生はえらい (ちくまプリマー新書)作者: 内田樹出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/01/01メディア: 新書購入: 10人 クリック: 88回この商品を含むブログ (251件) を見る

SHINOBI

SHINOBI [DVD]出版社/メーカー: 松竹発売日: 2006/02/18メディア: DVD購入: 1人 クリック: 21回この商品を含むブログ (96件) を見る久しぶりにDVDを借りて観た。

1890年代――短篇探偵小説時代のはじまり(2)

■シャーロック・ホームズ――偉大なる探偵 《ストランド・マガジン》に、1891年から1892年にかけて連載された『シャーロック・ホームズの冒険』(1892)と、1892年から1893年にかけて連載された『シャーロック・ホームズの思い出』(1894)の2冊、24編*1のシ…

19世紀最後の10年――年表

今後の流れを見るうえで、こんなものを作ってみた。

「本格ミステリ冬の時代」はあったのだ――その2

昨日は「屋根裏の散歩会」という、ミステリ・ファンのオフ会に参加してきました。そこで、ある方がこうおっしゃったのです。「社会派(推理小説)は、昔はリアリティを重視した作風を指していたのに、今は社会問題を題材とした作品を指すようになりましたよ…

「本格ミステリ冬の時代」はあったのだ

昨今、「本格ミステリ冬の時代はなかった」というような暴論が一部でまかり通っているようだが、これはいかがなものか。もちろん、「本格ミステリ冬の時代」と称するしかない時期は、確かに「あった」。多くの本格ミステリ・ファンたちが、人に隠れ後ろ指を…

前回の補遺

前回、ドイルが発案したのはあくまで「一人の人物が各号で活躍するような話」であって、それが探偵小説のシリーズとは限らなかった、ということを記した。事実、シャーロック・ホームズの連載をやめた翌年の1894年から1895年にかけてストランド誌に連載した…

短篇推理小説の時代

1890年代――ホームズ短篇シリーズの開始 1887年、『緋の研究』が探偵小説界に爆弾のように投ぜられ、つづいてわずかの年月のうちに、輝かしくも驚嘆すべきシャーロック・ホームズものの短編シリーズが世に現れたのである。(『犯罪オムニバス』序文/田中純蔵…

日本――1880年代

●日本――1880年代/黒岩涙香の翻案探偵小説 ガボリオが生み出した長篇探偵小説は、本国のみならず、1860年代末からはロシアで、1870年代にはアメリカで、1880年代初めにはイギリスでブームをよんだ。その人気にあやかるかのように、あるいは揶揄するかのよう…

シャーロック・ホームズ登場す

●イギリス――1880年代/シャーロック・ホームズ登場す イギリスで1887年に出版された『二輪馬車の秘密』と『緋色の研究』の二作の長篇探偵小説の作者、ファーガス・ヒュームとコナン・ドイルは同年の生れである。1859年5月22日にドイルが生まれ、1859年7月…

ミステリー短編史のアンソロジー

日本で刊行された海外短編ミステリーのアンソロジーの中から重要なものを選べといわれれば、江戸川乱歩編の『世界短編傑作選』(創元推理文庫、全五巻)をまず筆頭に挙げねばなるまい。これが完結したのは1961年のことだった。この乱歩編の傑作集は古典であ…