2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

戦後ジュヴナイル・ミステリの系譜(7)

■1945〜1949(昭和20年〜24年)その7/偕成社の大衆児童文学 昭和20年代に大衆児童文学をもっとも精力的に出版していたのは、偕成社とポプラ社であった。『別冊太陽 子どもの昭和史昭和20〜35年』の「怪魔もの」について書かれたページ(p109)には、光文社…

戦後ジュヴナイル・ミステリの系譜(6)

■1945〜1949(昭和20年〜24年)その6/通俗児童雑誌の乱立 すでに述べたように、1949年から1951年にかけて、『赤とんぼ』『銀河』『子どもの村』などの「良心的」児童雑誌はすべて廃刊となる。最後に残った『少年少女』の終刊(1951年12月)のことばは、以…

戦後ジュヴナイル・ミステリの系譜(5)

■1945〜1949(昭和20年〜24年)その5/痛快文庫と江戸川乱歩の少年探偵団 戦後設立された光文社は、最初の児童向け叢書として「少年文庫」と「痛快文庫」のふたつを企画した。前者は世界名作・日本昔話の再話を中心としたものであり、後者は大衆的児童文学…

2009年8月の散歩会

開催日時 2009年08月16日(第三日曜日) 場所 豊島区勤労福祉会館(東京都豊島区西池袋2-37-4) http://www.toshima-mirai.jp/center/e_kinrou/ 読書会テキストは「今さらながらこの本を読む」企画『真っ白な嘘』フレドリック・ブラウン 創元推理文庫散歩会は…

戦後ジュヴナイル・ミステリの系譜(4)

■1945〜1949(昭和20年〜24年)その4/光文社の少年文庫と痛快文庫 1946年11月にスタートした光文社の雑誌『少年』は、戦前から継続する講談社の『少年倶楽部(少年クラブ)』を除けば、戦後最もはやく創刊された娯楽系少年雑誌である。当初はA5版サイズだ…