『ビッグ・ボウの殺人』を読んで気になったことがあった。
被害者の社会運動家の死体のそばに、ブラヴァッキー夫人の著書があるのだ。
ブラヴァッキー夫人って、神智学協会の人じゃなかったけ?
で、ちょっとグーグル検索すると、出てきた。
http://www7.ocn.ne.jp/~elfindog/HPB.htm
なななんと、「しばしば HPB と略される」だと! まさにミステリーだよ!(笑)
で、ブラヴァッキー夫人のあと神智学協会の二代目指導者となったのが、アニー・ベザントである。このとんでもない女性については、富山太佳夫の『シャーロック・ホームズの世紀末』の中で、こう触れられている。
産児制限のための闘いと無神論とフェビアン社会主義と神智学とインドの独立運動をひとつの体で生き抜いた彼女の生涯について、何を語ることができるだろうか。
その生涯は、ヴィクトリア時代に生きたすべての男女の中でもきわめて特異な光を放っている。文字通り、類比すべきものが存在しないのだ。
「広義のスピリチュアリズムという言葉がドイルとアニー・ベザントをつないでいる」と富山太佳夫は語る。
同様に、社会主義運動とブラヴァッキー夫人が、イズレイル・ザングウィルとアニー・ベザントをつないでいる。そして、探偵小説と神智学が、ドイルとザングウィルをつないでいる。しかし、こうなるともう、ぼくの手には負えない。
このあたりの関連を論考したものが読みたい。だれか、ほんとうのことを暴いてよ、にゃあ!