今年の計画

 みなさん、新年の始まりに、今年の目標を立てていらっしゃって、前向きでうらやましい。
 ぼくもひとつ、何か今年の計画を立てて、目にもの見せてやりたいものだが、さて、何も思い浮かばんのだよ。で、無理やり、いくつかひねり出してみた。


 昨年の暮れに古本屋で見つけて買った『ジェイン・オースティンの読書会』という本がある。なにを血迷ってジェイン・オースティンなんだと思われるだろうが、まあぼくのスノビズムのひとつと思ってください。作者はカレン・ジョイ・ファイラーという女性で、SFも書いている人らしい。七人の男女が毎月一冊づつ、オースティンの長篇作品の読書会を行う。そこで「作品を論じ合ううちにそれぞれの人生が描き出されていく」(訳者あとがき)という趣向の小説のようである。

 言うまでもないが、ぼくはジェイン・オースティンの作品をひとつも読んでいない。しかし、調べてみると、彼女の7作の長篇はすべて日本語で読めるようだ。そこで、この小説を読みつつ、ジェイン・オースティンの作品を読んでみよう、というのが、一つ目の計画。いやー、ほんとーにこんなこと、出来るのかいな。

 もうひとつは、山中峯太郎が訳した(翻案した)シャーロック・ホームズ・シリーズである。この翻訳の出鱈目な面白さは、すでにあちこちで知られているが、これを通して読んでみよう、という計画。こちらはそれほど無理しないでも出来そうである。

 読む本の冊数は、とても少ないので、趣向で勝負、といったところだろうか。さて、まあ、どうなるか。
 この後の報告がなにもなければ、静かに挫折したと思ってください。