2006-01-01から1年間の記事一覧

『国語教科書の思想』石原千秋 ちくま新書

国語教科書の思想 (ちくま新書)作者: 石原千秋出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/10/04メディア: 新書購入: 6人 クリック: 42回この商品を含むブログ (101件) を見る 石原千秋は僕と同学年である。で、前から気になっている存在であった。以前、『秘伝 …

他のなにものでもない小説

ずっとミステリの分類ということを考えているのだが、いまだに結論は出ない。分類はあくまで便宜上のもので、これしかない、というような絶対的な分類法などない、というのは分かっていのだが…… 分類する、というのは世界観を明確にする、ということだとつく…

ハードボイルドな奴

H・C・ベイリーの『フォーチュン氏を呼べ』の解説(戸川安宣)を立ち読みで読んだが(いいのか?)、ハードボイルドへの言及はなかった。こうなると、ウィキペディアの記述の元ネタは不明である。どなたかご存知の方はいらっしゃるだろうか? さて、「ハー…

ハードボイルドとH・C・ベイリー

ネットの中でハードボイルドについての情報を得ようとすると、なかなか難しい。「本格ミステリ」系のサイトは、データベース的なものから本についての感想、名探偵の紹介まで、さまざまな情報が飛び交っているが、ハードボイルドとなると、あまり見つからな…

『浪漫疾風録』生島治郎 講談社

生島治郎が早川書房編集者時代の思い出を、小説仕立てに書いたもの。 じつはこの本は、単行本のとき新刊で買ったまま、ずっと積読状況だった。1993年からだから、13年間寝かせていたことになる。寝かせていたからといって、味がよくなるわけでもないが、もと…

『博士の愛した数式』小川洋子 新潮文庫

博士の愛した数式 (新潮文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/11/26メディア: 文庫購入: 44人 クリック: 1,371回この商品を含むブログ (1054件) を見る 小説で話題になり、映画で話題になった作品。映画はすでにDVDがレンタル屋になら…

「キング・コング」

キング・コング 通常版 [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル発売日: 2006/05/25メディア: DVD クリック: 40回この商品を含むブログ (111件) を見る レンタル屋で、新作ランクから落ちたのを借りて見る。 島に着くまでの、わくわく感、なにか起こ…

スピレインの追記

マックス・アラン・コリンズがジェイムズ・L・トレイラーと書いたスピレインについての評論書 One Lonly Knight (1984) は題名が素晴らしい。読んでみたいが、僕は英語が駄目なのである。しかし、どんなにひっくりかえっても、これの邦訳は無理だよなあ。

『甦る昭和脇役名画館』鹿島茂 講談社

甦る昭和脇役名画館作者: 鹿島茂出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/11メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (26件) を見る 1970年代のプログラム・ピクチャーを、脇役を中心に語った本である。夏休みに吉祥寺の古本屋で買ったのをちびちび…

『裁くのは俺だ』ミッキー・スピレイン

ミッキー・スピレインが死んだのは7月17日のことだから、もう一ヶ月以上も前のことだ。アメリカでは知らず、日本では追悼企画のひとつもないようだ。先日発売のミステリマガジン10月号でも、死亡ニュース以外に追悼記事がなかったから、もうどこもやるところ…

『私家版・ユダヤ文化論』内田樹 文春新書

私家版・ユダヤ文化論 (文春新書)作者: 内田樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/07/01メディア: 新書購入: 11人 クリック: 169回この商品を含むブログ (176件) を見る この本を知ったのは、夏目房之助のブログ「で?」に「内田樹と矢作俊彦」という文…

クローズド・サークルについて

最近、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の「推理小説」の項目を見たら、「サブ・テーマ/ジャンル」のなかに、「クローズド・サークル」ってのが加わっていた。ご丁寧にも、独立した項目にも「クローズド・サークル」はできている。http://ja.…